


スルホベタイン重合体は、トルエンスルホン酸セルロースを出発原料とし、新規アミノ化セルロース類似の重合反応により合成される。出発組成物として異なるアミノ化セルロースを得るために、一連の非対称および対称N-アルキル化ジアミンの総合的な研究を行った。対称ジアミンとの反応では、第一級アミノ部分の反応が最も効果的であることが示された。このようにして得られた誘導体は、中性の主構造単位と、いままで報告されていないカチオン側構造単位とを含む。アミノ化セルロースの反応性を研究するために、1,3-プロパンスルトンの変換による新しい両性高分子電解質を設計するために使用される統一的な出発原料として、6-デオキシ-6-(N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン)セルロースを用いた。詳細な構造特性解析は、1次元および2次元NMR法を用いて行った。



重合物再生は、不良廃棄物の減少や廃棄物埋立処分、経済的価値のあるモノマー又はその他の材料の回収のための優れた方法であるため、我々は、第三再生方法(化学再生)について、総合的に述べた。そして、それぞれのケースにおいて、特定のリサイクル経路と潜在的な適用性の化学的根拠に特に注意を払って、厳密に検討した。広く使用されている各重合物商品(ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、およびポリオレフィン)のリサイクル問題について個別に議論され、酵素分解、イオン液体仲介、マイクロ波照射、および超臨界液体と超流動体中での処理など、潜在性の高い従来の方法および慣例に従わない方法に注目した。また、アルカンクロスメタセシス(CAM)、タンデム水素化分解/芳香族化、Vitrimer基の再生および動的共有結合など、現在広く研究されている新しい方法についても重点的に述べた。



消費後のプラスチック廃棄物の量は環境や人の健康を脅かすレベルに達しており、その管理が今、大きな課題となっている。プラスチックの生分解とバイオリサイクルは、従来のプラスチック廃棄物の新たな再生方法である。この総説では、酵素によって合成された重合物のバイオリサイクルと生分解に関する最新の研究を記述した。最近産業技術として発展した特殊な設計を用いた酵素であるPET解重合酵素を用いた、ポリエチレンテレフタレートの酵素触媒分解の最も成功した事例に焦点を当てて述べた。また温和な条件下でプラスチックを制御可能に完全分解する可能性のある各酵素に関する有望な研究結果を述べた。この総説では、プラスチックの生分解を弱める重合物の性質、酵素の選択性、活性および熱安定性を向上させるタンパク質工学的設計方法についても述べた。これらの研究は、重合物化学、微生物学、突然変異誘発機序、タンパク質工学およびプロセス工学など、多くの専門分野に関連している。これらの革新的な学際的知識を活用することで、環境廃棄物の管理に新たな視点を提供し、継続可能な循環型経済を実現することができる。



従来のプラスチックを、バイオプラスチック、すなわち生物方式で獲得した、および/または生分解可能なプラスチックで置き換えることは、エネルギーの枯渇とプラスチック廃棄物の蓄積という問題を解決できるとは限らない。継続可能な本格のプラスチック経済を実現するためには、バイオプラスチックの生産が拡大する中で、すべてのバイオプラスチックにとって生分解性にかかわらず、バイオプラスチック廃棄物の効果的な終末処理戦略が必要である。バイオポリエチレンテレフタレート(bioPET)、バイオポリエチレン(bioPE)、バイオポリプロピレン(bioPP)など、バイオベースの非生分解性バイオマスプラスチック再生の重要性はもはや疑問の余地はないが、しかし、生分解性バイオプラスチックについては、生分解性が唯一の受け入れ可能な終末処理プログラムとみなされることが多いため、先行きは不透明である。しかしながら、生分解性は通常、プラスチック製品のライフサイクルの中で再導入するためにプラスチック材料またはモノマーを回収することを目的としたものではないが、これは、廃棄物管理と主要資源保護の両方を伴う機械的および化学的再生などの他の種類の再生プログラムの明確な目標である。バイオプラスチックの生産規模が拡大しており、今後数十年にわたって従来のプラスチックと共存することになるため、最も一般的に使用されているバイオプラスチックそれぞれの終末処理に最適な方法を見つけることが極めて重要である。



最近、包装用の生物分解と再生可能材料に対する需要は多くなっています。需要の増加は、生物分解できないポリマー包装材、特にポリエチレンの広範な使用による環境問題に関わっています。本文は生分解性ポリマーの性能について討論し、特にデンプンとその他ポリマーのブレンドを注目します。また、食品包装産業において、微生物活動も注目されているため、抗微生物助剤またはポリマーを添加し、バリア増強または活性を持つ包装材料を生産することは、食品を微生物の増殖と転移から保護する魅力的な選択肢の一つとなっています。また、本文は生分解性ポリマーのバリア、機械と他の性能を討論しました。最後に、抗菌包装材料における生物活性コーティング層の現在と潜在的な応用について討論しました。



一般プラスチックに関する化石資源と環境汚染問題を解決するために、新しい生分解性ポリマーに対する研究がどんどん増えてきています。脂肪族-芳香族ポリエステルは一種の新型生分解性ポリマーであり、近年において広範に研究され、発展速度が速い、これは、脂肪族ポリエステルが提供する優れた生物分解性と芳香族ポリエステルが持つ優れた性能を合わせることができるからです。そのうちポリブチレンアジペートテレフタレート(PBAT)が一番重要である。一般的なポリエステル製造技術で、ブタンジオール(BDO)、アジピン酸(AA)とテレフタル酸(PTA)の縮合反応によってPBATの商業化は実現出来ます。またたくさんの領域において期待できる特性と競争コストを実現できると評価されています。従って、本文はPBATの合成、性質と応用について論述します。